生きることって、そんなに楽しいかい。
反吐が出るほど苦しい世の中で、僕は喘ぐように息をする。
朝を迎えるだけで辛く、夜を終えるだけで苦しい。
やってくる明日に絶望し、過ぎ去る昨日に後悔する。
生きることは、しんどい。
それでも、心臓は脈を打つ。
それでも、肺は酸素を取り込む。
それでも、血は身体中を巡る。
当たり前のように、世界は回る。
僕は、気づいてしまった。
僕の人生は、僕だけの世界で成り立っているということに。
僕の命が欠けたからといって、世界が終わるわけではない。
僕の存在が消えたからといって、世界が変わるわけではない。
僕だけが、世界の中心で生きているように見える。
だけど、そんなことはない。
僕が死んだところで、天変地異は起こらない。
生きることを楽しまなくても、世界は変わらない。
生きることに前を向かなくても、世界は終わらない。
僕が生きることを終えようとするとき、本当は生きていないのかもしれない。
僕が生きることを諦めようとするとき、本当は生きていないのかもしれない。
世界は僕だけのものだと勘違いして、思い通りにならないと頭を抱えている。
僕は、世界の主人公じゃない。
僕が見ている世界は、たかだか僕の人生を映すだけだ。
「自分が世界の主人公だ」と思っているうちは、昇る朝日を蔑む。
「自分が世界の中心だ」と思っているうちは、沈む月を戒める。
生きることは、しんどい。
だからもう、頑張らなくていい。一生懸命にならなくていい。
気を張らなくても、努力をしなくても、地球と月は公転する。
僕がいても、僕がいなくても、今日は明日の昨日で、今日は昨日の明日だ。
訪れる明日に微笑んで、流れゆく昨日に手を振ろう。
僕だけの世界を俯瞰しながら、僕だけの世界にいよう。
僕が歩かなくても、世界は回る。
生きることって、そんなに楽しくないかい。
僕は僕の視点から、世界を見つめてみるからさ。
もしもこの記事を読んだあなたが、世界に裏切られていたとしたら。
僕と一緒に、世界に「いる」だけでいいと思うんだ。
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