cotonohaの相談回答をしたいと思う人たちへ

特定の誰かに向けたわけではないけれど、今までcotonohaの運営側で相談回答を担当したいと申し出てくださった人たちに、伝えたい言葉がある。

貴方には、cotonohaの運営側で相談回答者(以下、cotonoha支援者)として
活動し続ける覚悟があるだろうか。

僕はあくまでも心理学や社会福祉学を学んだ元大学生であって、素人に毛が生えた程度の人間なので、そんなに偉そうに物事を語るわけにはいかないのだけど、あえてcotonohaの開発者として苦言を呈することにした。

生半可な気持ちでcotonoha支援者になろうとするのは、大きな危険が伴う。

cotonohaは完全なる善意の下で運営されており、収入源もない。
本当は相談受付を有料にしたいところだが、運営当初から一貫して無料を続けてきた。
ターゲット層である10-20代にはそういうお金を払う余裕があるとは思えないからだ。
これは単純な摂理なのだけど、無料するほど、知名度が高くなるほど、何かしらの治安が悪くなる。
というか、僕がメディアに出たせいで、悪くなった。
治安が悪くなるというのは、相談者からブロックをされたり、罵倒が返ってきたりすることが、そこそこの確率で起こることだ。

cotonoha支援者は、単なる”優しい人”ではない。
「友達の相談を聞くから」とか「人の痛みが分かるから」とか、cotonoha支援者になりたいと思ったきっかけとしてよく聞くけれど、果たしてその経験を持つ人間がcotonoha支援者に向いているかは分からない。
専門的な知識も身につけずに己の僅かな知識と経験に頼った支援をすれば、いつかcotonoha支援者は己の心を切り売りするようになり、破綻する。cotonoha支援者が破綻したら、相談者に負担がかかる。
cotonoha支援者がどんなに体を崩しても心を崩しても、相談者はそこで回答を待っているのだ。

僕は、知識も資格もない人間がカウンセラーごっこをするためにcotonohaを作ったわけではない。

cotonohaの相談者の中には自殺寸前まで追い込まれている人が一定数で存在する。
貴方は「自分が投げた言葉で相談者が自殺したらどうしよう」と考えたことはあるだろうか。
「自分が投げた言葉で相談者が自殺した時、他人から責められたらどうしよう」と考えたことはあるだろうか。
cotonoha支援者はLINEやメールといった、文字でしかやりとりの出来ない支援者だ。
相談者が誰で、何処で、どんな状況で、cotonoha支援者の言葉を読んでいるのか、それすらも分からない。

それでも貴方は、完全なる善意の下、無償でcotonoha支援者として活動する覚悟があるのだろうか。

cotonohaの存在価値を高めるために、自分のスキルアップをするために、僕は大学に行ったり国家資格を取ったりしてきたけれど、付け焼き刃で書籍を買い込んで身に着けた知識と、大学や国家試験の勉強で体系的に学ぶ知識には、圧倒的な差がある。
完全なる善意の下で運営しているからこそ、cotonoha支援者を単なる”優しい人”で済ますわけにはいかない。cotonohaを頼る相談者の命がかかっているからだ。
だから「cotonoha支援者だったらお金も発生しないし資格も知識も要らないだろう」なんて思わないでほしい。そんな考えは、cotonohaを頼ってくださる相談者に失礼だ。

相談者からのメールが迷惑ボックスに入っていて気づかなかったり、上手く引き継ぎができなかったり、回答にかなりの時間をかけてしまったこともあったが、どの相談にも必ず回答してきた。もし、この文章を読んでいる方で「まだ自分の相談の回答が返ってきていない」という方は、TwitterのDMやお問い合わせフォームやLINE等でcotonohaの運営側に伝えてほしい。
必ず回答する。
どんな相談者の言葉も全てを受け入れ、何らかの形で必ず答える。
その姿を貫くのがcotonoha支援者の役目だ。

貴方が思っている以上に、cotonohaはたくさんの人が動いていて、僕は開発者としての責任がある。
cotonoha支援者になるということはどういうことなのか、今一度考えてみてほしい。

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