cotonohaアプリ版はこちらから

生きづらい世界で行きづらい君に

身体が動かなくなるんだ、目の前の電車が通り過ぎる。
ああ、このホームから飛び降りればもう会社に行かなくていいんだ、そんな考えが頭を通り過ぎる。
どうしたらいいか分からなくなって、それでもやっぱり会社に足が向いてしまう。
地獄の1週間が始まる。僕は、俯いた。

会社に行けない

20歳の時、働いていたアルバイトの職場にはとても恵まれていて、僕だけが空回りしていた。
仕事があまり自分に合っていなかったのにも関わらず、無理矢理ながらに適応しようとしていた。
同時に親子の仲が悪くなり、飛び出すように家を出た。慣れない1人暮らしが始まった。

僕は、会社の行きも帰りも半泣きで電車に乗っていた。
仕事内容はやりたいことなのに、出来ない自分に腹が立っていた。
会社に行きたくない。そんな気持ちが心に暗雲のように立ち込めているのに、気づかないフリをしていた。
次第に重くなってくる心と、次第に動かなくなってくる身体が、僕の気力を削ぎにかかってきた。

会社と死の狭間で

あの時の感情は、今でもひっそり覚えている。毎日が苦しくて辛かった。常に自殺を考えていた。
全てを無くすために、何度も遺書を書いて、それでも死ねなくて、僕はずっと生きながら死んでいた。
生きることが本当に辛くて、逃げ場所もなくて、追い詰められていた。
アルバイトをしなければ1人暮らしが成り立たない。辞めるという選択肢が思いつかなかった。

今、これを読んでいる君は、何を思っていますか。

会社から逃げたかった。仕事から逃げたかった。だけど、その方法が分からなかった。
「会社に行く」と「死にに行く」以外のことが考えられなくなって、頭がいっぱいになって、
それでも仕事で手を動かすしかなくて、どうしようもなく惨めだった。それが、僕の20歳だった。

今の僕が振り返る

そんな僕を運良く拾ってくれた人が、今の上司だった。
偶然居合わせたイベントで声をかけられ、今の職場に勤めている。
社会人も3年目になり、いくつか資格も取った。
やりたいことが少しずつ見えて、会社で責任のある役職を任された。
僕は今、会社に毎日通っている。
5年前の僕からすれば、きっと想像も出来なかっただろう。
この会社で働き始めてから2回休職をしたが、それでも会社は僕のことを見捨てなかった。

絶望をしていた僕は今、一応、生きている。

今思えば、会社という組織から抜けてしまって、人生の道を踏み外すことを恐れていたのかもしれない。
仕事をしないということは、世の中から弾き出されたように思えていたのかもしれない。
学校や会社に行くことが、自分の「当たり前」だと決めつけ、出来ない自分を責めていた。
それは単なる、僕が作り上げて来た「常識」でしかないのに、僕が自分の首を絞め続けていた。

仕事が出来なくても

会社に居場所がなくなっても、会社に所属をしなくなっても、生きることを辞めなくて良い。
仕事をしなければ価値がなくなると思ってしまう気持ちは、簡単にはなくならない。
だけど、僕も君も、生きているだけで良い。
会社に行かなくても、仕事をしなくても、存在しているだけで、そこには価値が生まれるのだ。

疲弊した自分を、ゆっくり慰めてあげてほしい。
頑張っていること、耐えていること、努力していること、ありのままの自分を褒めてあげてほしい。
立ち止まることも、立派な勇気ある決断だ。今
の状態から抜け出したいと思うなら、まずは自分を見つめてほしい。
振り返って、考えて、それからまた立ち上がればいい。

それでもやっぱり、会社に行く気持ちが出てきたら、思いきって今の状況を楽しんでほしい。
すごく辛くても、すごく苦しくても、どうか一度、鏡の前で笑ってみてほしい。
君の笑顔は、きっと君の背中を押してくれるから。

君が生きる世界が、生きやすい世界になって、君が行く会社が、行きやすい会社になりますように。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。