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何光年も向こうから苦しさが助けを求めてる

こんにちは。cotonohaです。
今回は、なかなか人を信用できないという悩みを持つあすかさん(仮名)からの相談に小野澤が答えていきます。
cotonohaに打ち明けて下さった心情や過去に寄り添い、一つの答えが見えてきました。

初めまして。
長文になるかと思いますが宜しくお願い致します。

私の父は怒ると気が済むまで殴る蹴るをするタイプの人間でした。3日に1度は少なくても起こることです。
それは私が幼稚園から高校2年生の時まで続き、高3になったある日、犬を飼うことになってから父の暴力は無くなりました。
そして今は家族4人仲良しです。
ただ中学2年の時、母が父に嫌気をさしたのか浮気をしていました。それが父にバレて離婚するかどうするかという話合いをし、私は「2人のことだから好きなようにすればいいよ」と伝えましたが、姉は感情を全面に表に出せるタイプなので「絶対に離婚は嫌だ」と泣きながら必死に何度も訴えてました。
私は姉と違い本心を伝えることが出来ません、人前で泣くこともできません。弱い自分を見せたら辛い思いをするのは母だと思って隠してしまいます。
結局離婚はしない事になりましたが、父が私達姉妹に「ママは裏切ったんだよ、お前らのこと捨てたんだよ」そう毎日毎日、数日、数ヶ月と言われ続けました。
でも母は大泣きしながら「ごめんね、愛してるよ」と抱きしめながら言ってくれました。

父は昔から遊ぶ時はとても優しくて、母も昔から私達姉妹を凄く大切に思ってくれています。
暴力や浮気があったからと言っても大好きな両親です。
ただ、そのせいでなのか自分でも分からないですが人のことを信用することが本当にできません。
男性と付き合っても女性と少しでも連絡を取っていたりすると疑わしいかもと思ってしまい、本当に大丈夫だから安心して。等と言われても凄く悶々としてしまい信用できません。
大好きと思っていても疑い深くなってしまいます。
恋愛とは少し別に、友達に対しても信用ができないというかネガティブ思考になってしまいます。
実は私の事あんまり好きじゃないだろうなとか、なんで私なんかと一緒にいるんだろう…インスタ映えの為かなとか、色んなことを思ってしまい自分から友達を遊びに誘うことはしたことが無いに等しいというくらい自分から誘うことも出来ません。
また、仕事を初めて3年目ですが副店長の立場に上がったのにも関わらず入社してからずっと半年に1度は自信を持ってと30分以上かけて注意されてしまいます。

信用や自信以外でもう1つあるのですが、よく男性からワンナイトを目的としてるであろう誘いの連絡があります。
昔の彼氏に相談したところ、
「素人顔ってゆーか〜…胸もあるしワンちゃんイケそうな顔だもんね」と言われ、私って男性からみるとそういう顔なんだなって納得はしたくないですが受け止めました。
でも私はそういった意味で誘われたり仲良くしようとされるのが正直辛いです。
だからといって、面倒臭い女と思われるのも嫌で冗談交じりで笑って流してしまいます。
体でしか私は需要がないんだなって思ってしまい、普通に友達として仲良くしたいと思ってご飯等に行っても結局ワンナイトに誘われるのがオチな事が多く、もちろんやらないですが内心傷付いて帰ることばかりです。
ちゃんと1人の人として愛されたいと思ってしまうのは、親にも裏切られてしまうような私ですし、我儘ですかね、、。

何が本当で何が嘘か、、疑ってしまう自分にも嫌気がさしてしまいます。

こんな話面倒臭いとか、重いとか、引かれるのが怖くて23年間誰にも言えず、メッセージを送らせて頂きました。
こういったサイトを運営して頂けて、少し拠り所が出来た気がします。

お手数おかけしますが、宜しくお願い致します。

 

A.自分のために、「反抗期」を取り戻してください。

あすかさん、cotonohaにご相談いただき、ありがとうございます。

cotonohaの運営を行っている小野澤と申します。
幼少期から過ごされていた環境は、あすかさんの心のなかに深く刻まれているのですね。非常に共感しながら拝読させていただきました。
また、現在の悩みである「自信が持てない」「人を信用できない」「男性からワンナイトに誘われること、それで傷ついてしまうこと」に、自身の過去が紐付いていると感じられたことは、非常に素晴らしいことだと思いました。
こういうと誤解を招きかねませんが、正確に伝えると、現在あすかさんが悩まれていることについて、必要以上に自分の責任だ」「自分が悪いからこんなことになるんだ」「こんな性格に育ったのは自分だ」などと思わないでほしいのです。
大変な幼少期を送られたあすかさんが、自分でも自覚できないままに自尊心がすり減ってしまい、また他人を信用したくてもできなくなるのは、心が正常に働いている証と言えます。むしろ、その状況下でしっかりとお仕事を頑張られて、支店長を任されているというのは、胸を張って誇って良いことです。素晴らしいと思います。
あすかさんはご存知かもしれませんが、人間には「内的ワーキングモデル」という概念が存在しています。ざっくりと解説すると、「相手が自分の行動に対してどんな反応をするか」を想像する機能です。例えば、ふつう人間は「おはよう」と挨拶したら「おはよう」と返してくれます。それが内的ワーキングモデルです。
しかし、幼少期に両親との愛着(甘えなどを含めた、親とのつながり)が上手く機能していなかった場合、この内的ワーキングモデルがとてもイビツになってしまいます。例えば、あすかさんがお父さんに「おはよう」と話しかけたとします。ふつうは「おはよう」と返ってくるはずですが、その日、お父さんは機嫌が悪く、あすかさんに暴言と暴力を浴びせたとしましょう。
こうなると、あすかさんは「私がおはようと話しかけると相手は怒るんだ。私は挨拶すらしないほうが良いのかもしれない」と考えてしまいます。極端な例ですが、あすかさんの文章を拝見して、こうした歪みがたくさん生じているのではないかと感じました。「インスタ映えのために仲良くしてるのかな?」とか、「実は私のことあまり好きじゃないんだろうな」といった思考は、この歪みが引き起こしているものではないでしょうか。
そうした思考は人の振る舞いを形作っていきます。つまり、「私のこと好きじゃないんだろうな」と思っていたら、その相手に積極的に話しかけるのが非常に苦しくなり、次第に離れていくかもしれません。終いには、ほんとに嫌われてしまうかもしれません。そうしたことが続けば、どんどん勢いをまして自信や自尊心が削られていってしまいますよね。ネガティブな想像が、そのとおりになっていくんです。こんなに悲しいことはありません。
また、ワンナイトに誘われるというのも、すこし心当たりがあります。本当にワンナイトに誘われやすい女性は「エロい子」でも「軽そうな子」でもなく、「ヤれそうな子」です。
「ヤれそうな子」は愛情に飢えていて、自尊心が低い子と言い換えられます。あすかさんが愛情に飢えているかは分かりませんが、きっと心の底から安心できる他者が欲しいのではないかと感じました。そして、自尊心の低さはきっと当たっていて、その自尊心の低さを男性に見抜かれてしまっているのかもしれません(単純にかわいいという可能性も十分に考えられますね)。
いずれにせよ、今のあすかさんの状況は、なんというか身動きが取りづらい状況なのではないかと感じました。「こうしたい」というものはきっと正しく強く存在しているのに、それができない、というような、もどかしさを感じます。
あすかさんのお父さんは「ママは裏切ったんだ、捨てたんだ」と、あすかさんに告げたそうですね。それがしこりになっているように見受けられます。でも、お母さんはお父さんに嫌気が差して浮気をしたのかもしれない。果たして本当はどうなのでしょうか?
大人になったあすかさんになら、分かるのではないでしょうか。想像してみてください。浮気は一種の逃避であり、自分を罰する行為です。つまり、何らかの強いストレスがお母さんの身に降り掛かっていたのでしょう。
母親が感じるストレスのなかで、育児はたしかに大きな割合を占めているけれど、それ以上にお父さんがストレスを与えていた可能性は考えられませんか?
お父さんは「母親が悪い」と強くあすかさんに刷り込みたかったのかもしれませんが、なぜそんなことをしたのでしょう?そもそも浮気ってめちゃくちゃヤバいことなので、ことさらに言わなくても良かったと思いませんか?
お父さんの中には、かなり罪悪感というか、あすかさんたちに顔向けできない感情があったのではないでしょうか。手を上げていたことに対する、罪悪感が。その上、自分のお嫁さんに浮気をされたので、自分のプライドも傷ついたでしょう。そうなると、すでに抱えていた罪悪感と虚無感が合わさって、心は耐えきれなくなってしまいます。その結果、すべての原因をお母さんの「浮気」という一つのイベントになすりつけたかったのではないか、という仮説が成り立つ気がしました。
本当は、お母さんが浮気をしなくて済むような家庭環境が必要でした。もっといえば、お父さんが手を出すほど追い込まれなくて良い精神的余裕が、お父さんに必要でした。こうした小さなしわ寄せを一身に受けているのが、今のあすかさんです。
だから、今あすかさんが苦しいと感じていることの根っこには、認めたくないかもしれませんが、大好きなお父さんとお母さんの姿があります。そして、お父さんとお母さんの更に上の世代から受け継がれてきた、たくさんのしわが寄せ合って、あすかさんを苦しめているのでしょう。
とても長くなってしまいましたが、あすかさんには、ぜひ「しっかりとした反抗期」を送ってほしいと思います文章を読む限り、あすかさんは思春期にもあまりお父さん、お母さんに反抗していなさそうでした。なので、自分の心の中だけでも良いので、「ここが本当におかしいよ、お父さん」とか、「お母さん、同じ女性としてそれだけは受け入れられない」という点がもしあれば、罪悪感が生じてもよいので、違和感や怒りをしっかりと感じてみてください。
あすかさんは、両親への愛情自尊心という相反した二つの選択肢を前にして、両親への愛情を選び続けている状態なのではないかと思います。
自尊心を選んだら、両親を否定してしまう、場合によっては恨んでしまうかもしれないけれど、でも、そうしないと、あすかさんはいつまでもしわ寄せの奴隷になり続けてしまいます。その鎖を断ち切るのは、きっと今なのでしょう。
とはいえ両親を否定するのは悪いことばかりではありません。一瞬は両親を恨んでしまうかもしれませんが、その過程を通ることで、「大人のあすかさん」と「大人のお父さん、お母さん」が対面する準備が整います。そうなったときに、ようやく家族として新しい関係性を結んでいけるのではないかと感じました。

あとがき

あすかさんの目に映る生きづらさは、星の光とよく似ているのではないでしょうか。
何光年も先から届いた遠い昔の光が、今を生きる私たちのもとへ届いているように、生きづらさもまた、遠い昔の誰かのトラウマが、しわ寄せとなって私たちのもとへ届いている。
しわ寄せによって生じた生きづらさで悩んでしまう方も非常に多いですが、僕は「それはあなたの責任じゃないよ」と伝えたいのです。あなたの選択によって生まれたものではあるけれど、遠い昔から時間を超えてやってきた壮大なトラウマが、あなたのカルマとなっているのだと、知ってほしいのです。
反抗期はそのきっかけとして必要な過程です。両親を愛する気持ちはとても大切ですが、両親への愛に隠された「生きづらさのしわ寄せ」に目を向けるために、通らなければならない儀式なのかもしれません。親への愛を捨てるのではなく、愛した上で対等にぶつかろうとする意思が、なにより重要だと思いました。
この記事を読んでくれた方は様々な生きづらさと付き合ってきた方なのでしょう。
ぜひ、自分の気持ちを軸にして、人生の主導権を握りながら、周りの物事を観察してみませんか。嫌なことには嫌だと思っていい、そんな当たり前のコトが当たり前の世界になるよう願っています。